
生まれ月にちなんで定められた宝石。起源は、『旧約聖書』の「出エジプト記」に記されている、ユダヤ人高僧の胸に飾られた黄道十二宮をかたどる12の宝石によるとも、『新約聖書』「ヨハネ黙示録」の、新エルサレムの東西南北12の門の12の石垣の基礎石によるともいわれる。また生まれ月の星座に属する宝石を身につけていると、病気や災害を避け、幸運に恵まれるという占星術の信仰が母胎となって、18世紀ころからユダヤ人を中心にヨーロッパで一般化した。月々の宝石の定め方は、時代や民族によって異なるが、フランスのようにとくにそれを定めない国もある。1912年、まったく商業的な目的から、アメリカの宝石小売商組合は季節感や象徴的意味などを考慮して、新しい誕生石を選定した。1937年にはイギリスの貴金属商組合が、これに倣ってイギリスの誕生石を発表。今日の誕生石は、ほぼこの二つのリストが基準となっている。
日本ではこれを不服として、1958年(昭和33)全国宝石商組合が「日本の誕生石」を定めている。日本人好みを表現して、日本古来のサンゴを3月に、東洋の至宝であるひすいを5月に加えたものである。また合成宝石(シンセティック)の普及につれて、合成宝石による新誕生石も生まれ、宝石を選ぶ一つの手掛りとして一般に用いられている。
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